― はじめに

 
日本カトリック神学院は主の呼びかけに応え、主のぶどう畑で労苦を惜しまず働くカトリックの教区司祭を養成する場所です。
 すべての司祭は「キリストの福音の業をこの世の人々に証し、伝え、キリストが定められた秘跡を通して人々に光と力を与え、神に向かって旅する人々の中にあって彼らと共に歩み、彼らの為に祈る」という使命があります。
 司祭には、その働きや所属に応じて修道会司祭、宣教会司祭、教区司祭等の区別があります。
 当神学院において養成される教区司祭の召命は、司教に結ばれて司祭団の一員となり、信徒、修道者、司祭、司教と協力しながら、信じる人々及び社会のすべての人々を対象とした福音宣教を目的とします。教区司祭には、信徒や修道者の召命の意義を充分に理解し、信頼と尊敬の中に互いに協力し、神の民全体を豊かにすることが求められます。他の召命を理解し、その召命を生かすことができるような司祭が求められているのです。
 こうして、教会共同体の中で重要な役割を果たす存在になり、社会の福音化のために働く共同体の魂にもなることができます。
 司祭への召命に応えようと心から望み、共同生活を協調してやってゆける人、明るく謙虚な人であれば誰でも教区司祭になる道が開けています。しかし、志願者としては、カトリックの洗礼を受けて、3年以上の信仰生活を送っている独身の男性であることが前提となります。教区司祭を希望される方は、まず所属される教会の司祭か特に親しくしている司祭に御相談ください。相談した司祭の推薦によって、司祭として所属する教区の神学生養成担当司祭と面接した後に、教区司教と面接して決定され、教区司教の日本カトリック神学院への推薦に基づき、神学院を受験することになります。
 入学後の養成期間は6年間です。その間、神学生として共同生活しながら、祈りや黙想、さらに院外の使徒職活動によって自己の召命を深めます。これらのすべての活動を通して自己を奉献することを学び、召命の確信を深め、将来に亘って教区司祭として立つ心構えを育てていきます。
 こうした養成の後、教区司祭になる決意を表明し、当神学院院長の推薦を受けた神学生は、所属する司教区の司教の決定に基づき司祭に叙階されます。
 主のぶどう畑で働こうとするあなたが、この日本カトリック神学院に来られることを、神学院一同がお待ちしています。


― 神学院の歴史 ―

 東京カトリック神学院は、明治5年(1872年) プティジャン司教の時代に、 東京の番町で校長マラン神父の 「ラテン学校」 として発足しました。 この学校は草分け時代の幾多の困難に遭遇し、中断と再開を繰り返しながら、また築地と関口に場所を移しながらも、司祭養成の任務を果たしました。
 昭和4年(1929年)、シャンボン大司教の時代に、有能な校長カンドウ神父を得て、石神井村字関の現在地に 「聖フランシスコ・ザベリオ大神学校」 として確立されます。
 その後、戦中戦後のあらゆる苦難を乗り越え、また第2バチカン公会議以後の変動の波の中で暗中模索をしながら、今まで数百名のカトリック司祭を世に送り出してきました。その間、当初から運営の責任を負ったパリ外国宣教会、終戦後から昭和45年 まで同じ責任を受け継いだイエズス会、 それにローマの布教聖省、フランスの恩人たち、特に戦後はドイツのケルン教区の並々ならぬ努力、援助のもとに日本における司祭養成の活動が続けられてきたのです。
 昭和26年には福岡にサン・スルピス大神学校が創立され、長崎、福岡、大分、鹿児島、沖縄の5教区における司祭養成の任に当たっていました。
 昭和45年(1970年)以来、東京カトリック神学院は日本カトリック司教団によって直接運営され、 札幌、仙台、新潟、さいたま、東京、横浜、名古屋、京都、大坂、高松、広島の11教区の司祭を養成する神学校となっていました。 5名の教区司祭がモデラトールとして直接養成にたずさわり、そのうち4名が東京の神学院、1名が初年度養成のため那須ガリラヤの家を担当しました。また、コーペラトールとして学事担当司祭が1名、霊的養成担当司祭が1名、おもに神学生の知的養成、霊的養成の主任として協力してくださいました。
 平成21年(2009年)4月から上記の両校が統合され、日本カトリック神学院となりました。現時点では、1年目、2年目(哲学科)と6年目(助祭)の年は東京キャンパスで学び、中の3年間(神学科)は福岡キャンパスで学ぶことになっています。神学生たちは養成担当司祭と生活を共にしながら、司祭になってからも一生深め続ける主イエスとの共なる生活の基礎を築いていきます。神学院での養成では、志願者たちの心に「主イエスへの愛」とともに、「主イエスの教会」への全き奉献の精神が、深く根付くことが求められます。また将来の日本における宣教・司牧活動を精力的に推し進めることができるように、哲学と神学の専門的知識と、司牧活動に求められる実際的能力を身につけるように特別に配慮しています。  (『入学審査要綱』参照)


日本カトリック神学院とは
司祭になるためにはへJUMP
司祭になるためには
※2009年4月に「日本カトリック神学院」が開校し、旧:東京カトリック神学院は「東京キャンパス」となり、福岡サン・スルピス大神学校は「福岡キャンパス」となりました。
神学生について 
 

 
司祭になることを希望し、司祭志願者として修道会(あるいは宣教会)や教区に受け入れられ、司祭になるために特別の養成を受けている人を神学生と言います。神学生養成に掛かる費用は、教区司祭を目指す神学生の場合は教区が負担いたします。現在、札幌教区には 2名の神学生がいます(2010年12月1日現在)。
 教区の神学生養成を援助する活動として一粒会
(いちりゅうかい)があります。皆様のご協力をお願いするとともに、この活動については小教区の司祭や教区本部事務局にお問合せください。

 
 
司祭になるためには  <教区司祭の場合>

 教区司祭を養成する日本カトリック神学院の入学審査要綱には次のように書かれています。

A 入学志願者の資格
当神学院は、次の条件を備える者を入学志願適格者としています。
1) 生涯、司祭として自分をささげる決意をもっていること。
   また、司祭への志願が本人の自由な意思に基づいていること。
2) 受洗してカトリック信者としての生活を3年以上過ごし、堅信を受けている22歳以上で、
   原則として40歳までの独身の男子であること。
3) 所属教区の司教によって志願者と認められ、推薦を受けた者であること。
     志願しようとする者は次の手順を踏むことになる。
     @ 志願者は、所属する教会の司祭か、よく接触している司祭の指導を受ける。
     A その司祭が志願者の成熟と決心を確かめた上で、司教に推薦する。
     B 司教は教区養成担当者に諮問し、その答申を受けて神学院院長に推薦状を書く。
4) 最終学歴が高校卒業以上であること。
5) 日本語を母国語としない志願者は、日本語検定2級の取得者であること。
   ただし日本の高校を卒業しているか、またはそれと同程度の日本語力を有する者は この限りでない。
 
B 修道会・宣教会の神学生の受け入れ
  当神学院は、上記の入学志願者の資格に準じて修道会・宣教会の上長から推薦された
   神学生は、入学審査の上、受け入れます。

C 入学審査
   数日間神学院において生活を共にしながら、以下の審査を行ないます。
     @キリスト教の一般知識
     A小論文
     B英語
     C面接



★ 修道会司祭(あるいは宣教会司祭)を考えておられる方は直接に修道院へお尋ねください。